自分自身の状況をチェック！

まずは下記の項目をチェックして、ご自身の状況を把握しましょう。

これらの項目を参考に、ご自身の状況を客観的に見極めることが、最適な選択をするための第一歩となります。

売却のメリット・デメリット

不動産を売却する主なメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット

• まとまった資金が手に入るため、相続税の納税資金や他の用途に活用できる
• 不動産の維持管理や固定資産税の負担から解放される
• 賃貸経営などを行う場合に比べて、手間や時間がかからない

デメリット

• 不動産を手放すことになるため、将来的な資産価値の上昇が見込めない
• 売却益に対して税金がかかる場合がある
• 売却時の不動産市況によっては、希望する価格で売却できない場合がある

活用のメリット・デメリット

続いて、不動産を活用する場合のメリット・デメリットをご紹介します。

メリット

• 賃貸収入など、継続的な収入を得られる
• 建物の新築など、新たな投資を行うことで資産価値の向上を図れる
• 相続税対策として有効な場合がある
• 更地よりも固定資産税の評価額が低くなるケースがあり、固定資産税の節税効果が見込める

デメリット

• 空室リスクや家賃滞納リスクなど、賃貸経営に伴うリスクがある
• 不動産の維持管理や修繕費用などのコストがかかる
• 不動産の活用方法によっては、多額の初期投資が必要になる
• 不動産市況の悪化や金利上昇など、外部環境の変化による収益悪化の懸念がある

上記を参考に、ご自身の状況や希望に合った選択をするようにしましょう。

不動産会社選びのポイント

複数の不動産会社に査定を依頼して、比較することが大切です。

• 地元密着型：地域に詳しく、スピーディーな対応が期待できます。
• 相続に強い：相続に関する専門知識を持った担当者がいると安心です。
• 売却実績が豊富：過去の取引事例などを参考に、適切な販売活動を行います。

納得のいく条件で売却できるよう、売却価格や販売戦略なども細かく確認し、慎重に検討することが重要です。

税金はどうなる？

不動産売却によって利益が出た場合、譲渡所得税がかかります。ただし、相続した不動産を売却する場合には、いくつかの税金対策が利用できます。

3,000万円特別控除

相続した居住用財産を売却する場合に適用できます。この控除を利用することで、最大3,000万円までの売却益が非課税となります。

取得費加算の特例

相続税の計算上、取得費に加算した金額を売却時の取得費に算入できます。これにより、売却益が減少し、税負担を軽減できる可能性があります。

これらの特例を適用することで、税負担を軽減できる可能性があります。不動産売却は高額な取引になるため、事前にしっかりと準備しておくことが重要です。

賃貸経営：安定収入を得る

相続した不動産を有効活用し、安定収入を得る方法として、賃貸経営があります。賃貸経営には、アパート・マンション経営、戸建て賃貸、駐車場経営、トランクルーム経営などの種類があります。

これらのメリット・デメリットを踏まえ、自身の状況や希望に合った経営方法を選択することが重要です。賃貸経営は、空室リスクや家賃滞納など、いくつかのリスクも伴います。リスクを軽減するためには、入居者のニーズを的確に捉えた物件選びや、信頼できる不動産会社との連携がポイントです。

その他の活用方法

賃貸経営以外にも、相続した不動産には様々な活用方法があります。

太陽光発電

遊休地に太陽光発電設備を設置し、売電収入を得る方法です。環境に優しい投資としても注目されています。比較的初期費用を抑えて収益化でき、長期的な安定収入が見込めます。ただし、天候に左右されるため、収益が安定しない場合があることを押さえておきましょう。

資材置き場

更地を資材置き場として貸し出すことで、収益を得ることができます。管理の手間が比較的少なく、需要があれば高収入を得られる可能性があります。その一方、景気に左右されやすく、安定収入を得られるとは限らない点にも注意が必要です。

売却を見据えた土地活用

将来的に売却を検討している場合、駐車場経営などで土地の価値を高めることも選択肢の一つです。更地にするよりも高値で売却できる可能性があります。ただし、更地で売却する場合に比べて、時間がかかるケースも少なくありません。

土地の形状や立地条件、周辺環境などを考慮し、ご自身の状況や希望に合った活用方法を見つけましょう。